札幌市 株式会社 建設コンサルタント|一級建築士|建築|設計|地質調査|建築模型|KENSETSU CONSULTANT INC.

 
 

2. 原位置試験

2. 原位置試験
 
1)標準貫入試験(動的サウンディング)
標準貫入試験は「 ボーリング 」と ともに行います。
 
の試験は、ドライブハンマー​(  標準貫入試験装置 )を用いて、サンプラー( 標準貫入試験用の試験器 )を地盤に打ち込み、地盤の硬軟、締まり具合、又は土層の構成を判定するためのN値( えぬち )​を求めるために行います。
 
また同時に、各深さの土の試料を採取することができるため、採取した  土の試料を直接観察し、地質や土層の確認を行うことができます。
 
N値とは、63.5±0.5kg のドライブハンマーを 76±1cm の高さから 自由落下させ、先端に取付けたサンプラーを、地盤に30cm打ち込むのに要する打撃回数のことをいい、支持地盤に到達するまで、通常地中1mごとに測定します。
 
本打ちの打撃回数は、通常50回を限度として累計貫入量を測定し、その 結果を土質柱状図 ( 若しくは ボーリング柱状図ともいう ) に記録します。
 
この柱状図より、地盤と地質に関するさまざまな情報を得ることができ、 計画・設計・施工方法の検討の柱となります。
 
N値から推定される項目は、砂質土の場合と粘性土の場合では異なり、 主な項目として、一般にN値が大きくなると、砂質土は内部摩擦角が、  粘性土は粘着力が大きくなります。
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【 標準貫入試験 】
 
日本工業規格   JIS A 1219 : 2013
 
 国際標準化機構の規格 ISO 22476-3 :  2005
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《 標準貫入試験の歴史 》
 
標準貫入試験は1927年( 昭和2年 )頃にアメリカで行われたロッド打ち込み試験がはじまりとされています。
 
その後、1948年( 昭和23年 )に、土質力学の父とも呼ばれる、Karl von Terzaghi( カール・フォン・テルツァーギ ) とRalph Brazelton Peck( ラルフ・ブラゼルトン・ペック )が、N値と地盤物性、支持力等の関係を発表したことから「原位置試験」としての価値が広く認知されました。
 
カール・テルツァーギ 1883年オーストリア=ハンガリー帝国
( 現在チェコ共和国 )生まれ
 
ラルフ・ブラゼルトン・ペック 1912年カナダ生まれ 
1974年アメリカ国家科学賞( 工学 )受賞者
 
日本には1951年( 昭和26年 )頃に導入されたのち、日本の地盤に対する適用性について試験や検討が行われ、1961年( 昭和36年 )に日本工業規格( JIS )「JIS A 1219 土の標準貫入試験方法」として制定されました。
 
標準貫入試験が普及した理由として、貫入試験と同時に土が採取できるという、他のサウンディングにない利点があったことが挙げられ、普及と規格化によって、日本の標準的な「原位置試験」として標準貫入試験が定着していきました。
 
ただ、汎用性があったため、試験結果の記録方法、品質確保などについての課題あり、1961年( 昭和36年 )に制定された最初の日本工業規格( JIS )からJISA1219:2001への改正までの約40年の間に実態調査などが行われ、理論的な解明や、自動の試験装置( 落下・記録装置 )の普及も進みました。
 
その後の2005年( 平成17年 )、標準貫入試験が国際標準化機構の規格( ISO )で規格化されたため、日本工業規格( JIS )との整合性を図るため、2013年( 平成25年 )に改正されています。
 
2)孔内水平載荷試験(LLT)
孔内水平載荷試験( LLT )は「 ボーリング 」孔の孔壁地盤に、圧力を   加えて、その圧力と孔壁地盤の変位量を測定します。​
 
地震時の杭の水平抵抗を検討をする場合など、地盤の変形係数( 水平地盤 反力係数 )を求めるために行う試験です。
 
杭の水平抵抗に影響を与えるとされる深さが、一般的に基礎底面より4~5mの範囲のため、主にこの範囲が試験の対象範囲となりますが、土層の種類によっても変わります。
 
​杭に作用する水平荷重として、地震による比較的短周期の繰り返し荷重の他、暴風によるやや長周期の繰り返し荷重、土圧が偏っていることによる( 一方向の偏土圧 )の静的荷重などがあります。
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LLT ( 英 : Lateral Load Tester ) の主な日本語訳

 Lateral  〈 形容詞 〉 横の(方への)側面の  〈 名詞 〉 側部
 
 Load    〈 名詞 〉   荷 ・ 荷重、負荷 
 
 Tester   〈 名詞 〉    試験者、分析者 ・ 試験器( 装置 )
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3)現場透水試験
現場透水試験は「 ボーリング 」孔を利用して行うことが多い、単孔式の   透水試験で​す。
 
揚水、もしくは注水によって、水位観測を行い、地下水位の変化や透水性( 透水係数 )を求めるために行う試験です。
 
根切り工事が大規模で周辺環境がきびしく、掘削に伴う湧水量や水位低下を把握する必要がある場合などは、揚水試験の実施検討が必要です。
 
​根切りとは「 建築物 」などの基礎や、地下部分を構築するために行う地盤の掘削のことをいいます。
 
4)弾性波速度検層(PS検層)
弾性波速度検層 ( PS検層 ) は、「 ボーリング 」孔を利用し、地盤のP波S波 ( 地震波 ) の速度分布を測定します。
 
その速度値から、地盤の硬軟判定や剛性率などを求めることによって、  耐震設計の資料となります。
 
最初に起こる小さなゆれがP波 ( 英:Primary Wave ) で、続いて起こる大きなゆれがS波 ( 英:Secondary Wave ) です。
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 ( 英 : Primary / Secondary Wave  ) の主な日本語訳
 
 Primary   〈 形容詞 〉 初期の、最初の ・ 主要な、基本の ・ 第一の
 
 Secondary  〈 形容詞 〉 ( 順序などが )第2位の ・ 派生的な 
 
 Wave     〈 名詞 〉   波 ・ 波動 ・ 揺れ動き
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5)常時微動測定
地盤の常時微動を「 ボーリング 」孔を利用して測定します。
 
地盤の常時微動とは、地盤に伝わるさまざまな振動のうち( 交通機関、工場機械などの人工的なものや、地震動などの自然現象によるものなど ) 特定の振動源から直接的影響を受けていない状態の微振動のことをいいます。
 
常時微動の測定で、地盤の特性 ( 振動特性 )知ることにより、「建築物」など の耐震設計や、設計用の地震波の作成に利用できるほか、地震動の中で特に大きな比率を占める周期 ( 卓越周期 ) より、地盤種別の判断に利用することもできます。
 
軟弱地盤は、硬い地盤より卓越周期が長くなります。
 
6)機械式コーン貫入試験(旧名:オランダ式)(サウンディング)
貫入コーンを、静的に地中に圧入して抵抗を求める方法で「 ボーリング 」と違い、回転を伴わないため、地盤の乱れが小さく、より自然に近い状態で計測することができます。
 
この試験は、やぐらや「 ボーリング 」機械などの設置を伴わないため、 作業能率がよく、特に軟弱な粘性土の硬軟、締まり具合などを判定する  調査に利点があります。
 
ただし、圧入で行う試験のため、試料の採取ができず、地質や土層の構成などを直接確認することができないため、土の試料を採取ができる、ボーリング 」調査と併用し、補助的に行うことが望ましいです。
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機械式コーン貫入試験
 
日本工業規格   JIS A 1220 :  2013
 
国際標準化機構の規格 ISO 22476-12:2009
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《 機械式コーン貫入試験(旧名:オランダ式二重管コーン貫入試験​)の歴史 》
 
「機械式コーン貫入試験」はオランダで開発された試験方法で、日本に導入されたのち、1976年(昭和51年)に「オランダ式二重管コーン貫入試験」として、日本工業規格(JIS)に制定されています。
 
その後2009年(平成21年)に、この試験が国際標準化機構の規格(ISO)に制定され、ISOとの整合性を図るため、試験の名称などが改正されました。
 
​1976年から2009年までの33年の間にオランダ式二重管コーン貫入試験」として呼び方が定着していたため、現在(2017年)​も「機械式」と伝えるより「オランダ式」という方が伝わりやすく、名称の改正をふまえた上で、どのように移行していくのがよいか、模索段階にあります。
 
この試験に用いる試験機の原型は1930年(昭和5年)代につくられ、周辺  摩擦を分離して、コーン貫入抵抗を求められる点に価値があります。
 
7)平板載荷試験
平板載荷試験は、直接基礎を採用する場合に、地盤の地耐力を確認する ために行う試験です。
 
標準貫入試験の結果から、その敷地を代表すると思われる地点の基礎底面に載荷板( 直径30cm以上の円形の鋼板 )を設置して地盤に荷重を載荷し、載荷圧力と沈下量を測定します。
 
ただし、この試験で調べられる範囲は、載荷面より載荷幅の1.5~2倍の深さまでのため「 ボーリング 」調査によって、地層が同じような状況であることが確認されている場合以外は、他の調査・試験結果なども考慮し、  総合的な判断が必要になります。
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