株式会社建設コンサルタント

LAN設備  ( 構内情報通信網 ) Local Ara Network

同一建物内や執務室内のことを構内といい、1つの拠点内にある複数のパソコンやサーバー、複合機やスマートフォンなどの端末同士を装置などでつなぎ、データのやりとりの合理化を図ったネットワークのことを構内情報通信網 ( LAN ) といいます。

組織の情報通信体系を整えるためにはLANを構成している機器類の役割理解が必須となります。機器類は少しずつ変化していますが、役割はほぼ変わることがありません。現在使用中の機器類について、再確認してみましょう。

構内情報通信網 ( LAN ) 

LANを構成する主な機器類

1. 回線終端装置

アナログ信号や光信号をデジタル信号に変換する装置。

ISDNではDSU ( Digital Service Unit ) 、ADSLやVDSLではモデム、光回線ではONU ( Optical Network Unit ) が回線終端装置にあたり、後述するルーターと一体型のものもある。

2. ルーター

ルーターは、端末各種 ( 複数のパソコン、サーバー、複合機など ) にそれぞれの端末を識別するためのIPアドレスを発行し、相互接続を可能とする通信機器で、LANの中心的な役割を担う。ルーターは回線終端装置とつないで使用するもので、使用するには電気が必要。

端末各種とルーターとの接続方法は、LANケーブルで有線接続するほか、ルーターに無線LAN機能 ( Wi-Fi ) がある場合は、設定により無線で接続することも可能。

回線終端装置、ルーター 回線終端装置、ルーター

無線の電波が届きにくい場合、ルーターの子機 ( アクセスポイント ) を設けることもあり、LAN内でつなぐ端末数が多い場合は、ルーターの性能を確認する必要がある。

information
ルーターは、購入して使うほか、電気通信事業者などからリースしている場合もある。

3. LANケーブル

ルーターとパソコンなどの端末を有線でつなげる時に使用するケーブル。

カーペットの下に敷設できるよう平たくなっているもの、配管内で取り回しがしやすい、柔らかくて細いケーブルなどがある。

また、ケーブル内部にアルミ箔のシールド加工をして電磁ノイズを遮るSTPケーブルや、加工のないUTPケーブルなどもあり、配線場所、使用するケーブル本数、求める通信速度などに応じて選定が必要となる。

LANケーブルを配線する場所と種類によっては、モールをかぶせるなどして、ケーブルを保護することが望ましい。

LANケーブル、ハブ LANケーブル、ハブ

4. ハブ ( HUB ) / スイッチ

ハブ / スイッチは、LANケーブルをつなぐ口 ( ポート ) がたくさん並んでいる装置で、本来同じものを指す。

LANケーブルを使い、構内で有線の情報通信網 ( LAN ) を新たに構築する際や、拡張する時などに使用する。

現在では、データ転送機能のみのものをハブと呼び、それ以外の管理機能などを持つものをスイッチと呼ぶことが多い。

ハブ / スイッチを使うには電気が必要。

LANにつなぐ主な端末の種類

1. パソコン

パーソナルコンピューター ( Personal computer ) の略で、個人用の小型コンピューターのこと。

パソコンにはデスクトップ型とノート型があり、デスクトップ型はモニターやキーボード、マウスなどの周辺機器が別途必要。

【 無線LANアダプタ 】

最近のパソコンでは、標準で無線接続機能を内臓しているので不要なことも多くなったが、無線LANアダプタを用いると、無線通信機能がないパソコンも無線で接続することができる。

ひと昔前は、パソコンの差込口に合わせて無線LANカードなども使われていたが、その後、USBの無線LANアダプタが用いられるようになる。無線LANアダプタは単独では使うことができず、無線LAN機能があるルーターと一緒に使う必要がある。

パソコン、無線LANアダプタ、サーバー パソコン、無線LANアダプタ、サーバー

2. サーバー

ネットワークを通じ、他のコンピューターから要求を受け、それを処理するコンピューターをサーバーという。

多くの会社では組織内にファイルサーバーを設置し、そこに共通で使用するファイルなどを保存して共有している。

サーバーへ要求して、情報提供を受けるコンピューターのことをクライアントコンピューターと呼び、サーバーが主で、サーバーが提供する機能を使うクライアントは従という関係になる。

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※ サーバーの種類
◎ 組織の建物内に設置するサーバー
LANの中にあるサーバーのため利用時の時間差がほぼない。事務室内などにサーバーを設置する場所が必要。所有者は会社などの組織だが、他社と管理保守契約を結ぶことも多い。購入の他、リースもある。
◎ レンタルサーバー
主にウェブサイトの管理やメールの送受信に利用されるサーバー。データセンターを運営している企業が、サーバーを貸し出すため、組織内に物理的な機器の準備は不要。ただし、サーバーはLANの外にあるため、利用時に時間差が生じることがある。複数の利用者が1つのサーバーを共有していることも多い。サーバーの保守管理はデータセンターなどの運営者が行っている。
◎ クラウド
物理的な機器を使って、論理的にネットワークが作られたもの。LANの外にある仮想化された装置やサービスをネットワーク経由で利用するもの。
※ 無停電電源装置 ( UPS Uninterruptible Power Supply ) 
サーバーやオンラインのコンピューターなどに設けて、データ破壊やシステムの誤作動など停電時の電力障害から瞬時に保護する目的で設置する装置。
停電時には、蓄電池により電力を供給する。重要な施設には、定電圧低周波装置 (CVCF Constant Voltage Constant Frequency ) を設ける。

3. ナス ( NAS Network Attached Storage ) 

ネットワーク接続で複数の人が共有することのできる外付けハードディスク。ハードディスク ( HDD ) は文書などを記録する記録媒体。

端末各種

4. 複合機

コピー、スキャナー、プリンター、FAXなど事務機器の機能を1つにあつめたもの。

5. IP電話

LANの端末としてネットワーク接続で音声を送受信する固定電話。

6. スマートフォン ⋅ パッド類

主に無線LAN機能 ( Wi-Fi ) を使ってネットワークにつなげる。

7. 警備の機器

警報などを送る通信手段がインターネットの場合、機器をネットワークで接続する場合がある。

防犯カメラを確認している場合もある。

端末各種

有線LANの接続形状 

端末各種を有線でLAN接続する代表的な接続形状に、スター型、バス型、リング型がある。

1. スター型

端末各種を一つの集線装置につなげる接続形状で、1本のケーブルに障害が起きても他のケーブルに接続している端末は通信可能。中心にある集線装置が故障した場合は、すべての端末に影響がでる。現在、よく採用される型。

2. バス型

1本のケーブルに端末各種をつなげる接続形状。中心ケーブルに障害が起こるとネットワーク全体に影響するため、現在あまり採用されていない型。

3. リング型

端末各種を輪のようにつなげる接続形状。1つの端末の故障やケーブルの障害でネットワーク全体に影響してしまうが、ほかの方式に比べてケーブルの延長がしやすいという特徴があるため、大規模のシステムに採用されることがある。

ネットワークトポロジー ネットワークトポロジー
information
接続形状のことをネットワークトポロジーという。

2021年8月 ( 令和3年 )

参考
ネットワークの基本 SBクリエイティブ 2019年7月第8刷発行
IT技術用語辞典 商事法務 2017年8月第1刷発行

2021年8月(令和3年)