Webサイトを知る
Webサイトとは、Web上に存在する Webページの集まりのことをいい、単にサイトと呼ばれることもあります。
Webページは、HTMLというコンピューター言語を使い、パソコンやスマートフォンなどの機械が取りこめるような形にした文字や画像などの電子データーを、1つのファイルにまとめたもので、そのファイルを複数集めてフォルダに格納しているのが、Webサイトになります。
例えば、本は、ページをめくって読み進めますが、Webサイトは Webページが置かれている場所と結びついているリンクをたどって進むため、Webページは1枚の紙の頁、Webサイトは1冊の本で、別のドメイン名を持つサイトは別の本、とイメージするとわかりやすいかもしれません。
本は物体として存在しているので、手元にあればいつでも読むことができますが、Webページの電子データーは物としては存在しないので、パソコンやスマートフォンなどの機器とWebブラウザというソフトウェアがなければ見ることができません。
また、Webサイトは自分の手元に Webページのデーターがある場合を除き、通信回線や電波の事業者とインターネットを接続するプロバイダーとの契約、光回線の終端装置 ONUやルーターなど通信機器、Webサイトを公開するためのフォルダやファイルを預けておくWebサーバーなど、これらのいずれかひとつでも欠けると Webサイトは見ることができなくなります。
Webサイト と ドメイン名
Webサイトを公開する時、ドメイン名を取得する必要がありますが、このドメイン名とは、インターネット上にある Webサイトを識別するために割り当てられるもので、玄関や門に掲げる表札のような役割を持ち、このドメイン名が Webサイトを置く Webサーバーと紐づきます。
ちなみに、この webサイトのドメイン名は「 kencon.co.jp 」で、2000年2月 ( 平成12年 ) に取得したものですが、このドメイン名は、世界中にひとつしかないため独自ドメインといいます。
余談になりますが、この独自ドメインを取得する時、Webサイトを公開することよりも、その昔、固定電話のいい番号を獲得しようとした時と同じように、先着順になくなるという独自ドメインを確保することが目的だったようです。
なお、この独自ドメインの co.jp は 株式会社 日本レジストリサービス ( JPRS ) が登録管理しているもので、jp は日本を表し、co は「 commercial ( 商用の ) 」「 company ( 企業 ) 」「 corporation ( 法人 ) 」などの略と言われています。
co.jp は、日本に登記のある企業や法人が取得申請できるもので、申請する時には、会社の存在を証明する「登記簿謄本 ( 登記事項証明書 ) 」を提出します。この登記簿謄本というのは、日本人の身分と日本国籍を持つことの証明をする戸籍謄本と同じような役割をする法人版です。
独自ドメインは、年に1回更新がありますが、レンタルサーバーが更新を代行していたり、Webサイトの管理費等に含まれていたりする場合は、この更新があることに気づいていないことがあります。
WebサイトとWebサーバー
サーバーは、ネットワークを通じて、他のコンピューターからの要求を受け、それを処理するコンピューターのことをいい、Webサイトを公開するにはサーバーに Webページファイルを置く必要があります。
なお、Webページを置いておくサーバーは Webサーバーといい、インターネットに接続されているパソコンやスマートフォンなどから Webページを見たいという要求を受けると、 Webページを送り返します。
Webサーバーは、世界中からのアクセスに対応するため 24時間稼働、監視、セキュリティ、停電対策などが必要になるため、Webサイト開設者はレンタルサーバーを借りて Webページファイルなどのデーターを預けます。
レンタルサーバーは、サーバーを収納する専用施設であるデーターセンターや、インターネットを接続するプロバイダーなどから借りることができるほか、Webサイト作成ソフトの提供元や Webサイト制作会社がサイト管理の一環として貸し出していることがあります。
ちなみに、インターネットを介してパソコンなどから Webサーバーへ Webページファイルを転送する時は、お互いの機器同士が共通の認識を持つための通信規約 ( 通信プロトコル ) というルールによってデーターファイルの送受信ができるようになっています。
私たちのWebサイト
私たちは 2000年 ( 平成12年 ) に kencon.co.jp を取得していますが、Webサイトを初めて公開したのは、この独自ドメインの取得から約 9 年経過した 2009年 ( 平成21年 ) のことでした。
その時、私たちは「 簡単だから誰でも使える、Web専任者や外注不要 」というキャッチフレーズを持つ、Webサイト作成ソフトを使っていましたが、ある時、そのソフトウェアがスマートフォン表示に対応していないため、対応させるには後継のソフトウェアが必要ということを知ります。
そのことを知った時、 Webサイト作成ソフトの管理費にレンタルサーバーと独自ドメインの管理も含まれていたため、どうしたらいいのかわからない、というのがその時の正直な気持ちです。
というのは、使っていた Webサイト作成ソフトは、自分たちで Webサイトを更新できるという「コンテンツマネジメントシステム ( CMS ) 」の特徴を持ち、当時、Webサイトを作る技術を持たずに始められるという「ブログ」が普及していたため、そこに魅力を感じて使おうと決めたものでしたが、しばらく手が止まっていたからです。
だからといって、知らないところに変わるのは心的負担が大きく、後継ソフトウェアを選ぶことで、改めて Webサイトと再び向き合うきっかけにしようと考えました。
最初に手にしたソフトウェアと、後継ソフトウェアの大きな違いは、専任の担当者がつき、受付時間内はいつでも電話で相談することができたところです。
その担当者は、私たちの Webサイト作りについて、一緒に一生懸命考えてくれたため、少しずつ方向性が見え始めるとともに、いろいろなことを試すようになりました。
ただ、次第にそのソフトウェアはデザインや枠組みなどに制約があり、また、追加したい機能が使えないということに気づきはじめます。そして、追い打ちをかけるように、そのソフトウェアの新しいバージョンが発売されます。
Webサイト作成ソフトがあればなんとかなるかもしれない、というそれまでの甘い考えが見事に証明された出来事でした。
簡単だから誰でも使えるというのはソフトウェアの操作のことであって、その中の文章を書いたり、画像を準備したりするのは、基本的に自分たちで行う必要があります。Webサイトで何をしたいのか決まっていなければ、進まないのはあたり前で、それは、Webサイトの制作会社に依頼する場合も同じことです。
それなら、今、持っているソフトウェアを使い倒そうとしましたが、変えたいところを変えることができません。そして「 会社の存在がわかればいい 」と Webサイトをまた放置するようになりました。
ただその頃から、Webサイトのしくみや、どうして独自ドメインを先に取得していたのだろう、などいろいろ知りたいと思うようになったのと同時に、Webサイトを作る目的を真剣に考えるようになります。
そして、さまざまな情報と向き合った末、これまで「 会社の存在がわかればいい 」と思っていたのだから、Webサイトの目的は会社案内に限定し、数ページの WebサイトをHTMLを使って社内で作ることはできないか、という方向に気持ちが傾き、今に至ります。
なお、Webサイト作成ソフトの提供元が管理するレンタルサーバーは、そのソフトウェアを使う時だけ提供されるものだったので、その後やむなく、Webサイト作成ソフトの保守管理⋅サポート契約期間満了に合わせて、レンタルサーバーの引越しを決め、独自ドメインを移動しました。
ただ、とても残念だったのは、Webサイト作成ソフトの担当者とのつながりはソフトウェアを介することでしか持てなかったことです。